So-net無料ブログ作成

◆私以外みんな不潔◆ [本]


私以外みんな不潔

私以外みんな不潔

  • 作者: 能町 みね子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/11/22
  • メディア: 単行本


先日の試写会で、
能町みね子さんのお話を生で聞けた事を書いた。
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2019-07-25


能町さんの本を、
また何か読んでみたくて、
リストを眺めていたら、
タイトルと、
そして、
「私小説です、たぶん」という帯の文字に惹かれたので、
この本を選んだ。


物語は、北海道で生まれた「私」が、
家族で茨城県に引っ越してきたところから始まる。
母に連れられ、
転園した幼稚園に行き、
卒園までが描かれているのだけれど、


ガサツな園児たちに辟易し、
不潔なトイレに絶望する「私」。


大人になった今なら、
対処のしようもあるんだろうけど、
無力な幼稚園児の「私」には、
どうする事もできず、
狭い世界の中で、
なんとか、時をやり過ごすしかない・・・。


やっぱり能町さんって、凄い。
繊細で、
敏感で、
頭が良すぎる子、というのは、
幼稚園の頃から、
世界をどんな風に見ているのかが、
分かる。


そして、
能町さんには足元にも及ばない私だけど、
子供の頃の、
心許なさ、
不安、
哀しみ、
などが、あぁ、分かるなぁって。


私は、誰かに頼まれたとしても、
もう子供時代には戻りたくないな。

nice!(145)  コメント(8) 
共通テーマ:映画

◆細雪◆ [本]


細雪(上) (新潮文庫)

細雪(上) (新潮文庫)

  • 作者: 谷崎 潤一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1955/11/01
  • メディア: 文庫



細雪(中) (新潮文庫)

細雪(中) (新潮文庫)

  • 作者: 谷崎 潤一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1955/11/01
  • メディア: 文庫



細雪 (下) (新潮文庫)

細雪 (下) (新潮文庫)

  • 作者: 谷崎 潤一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1955/11/01
  • メディア: 文庫


今更、私なんかが言うまでもない事だが、
谷崎潤一郎先生は、本当に凄いと痛感した、
「細雪」。


上中下巻の、
長い物語だけど、
飽きることなく、一気に読んだ。


登場人物たちが、
まるで実在するかのように、
リアルに描かれている、
大傑作だと思う。


大阪・船場の旧家の四姉妹、
鶴子
幸子
雪子
妙子。


物語は主に、幸子の主観で描かれるのだけれど、
話しの流れで、
その時その時の主人公が変わっていく。
その描き方が、本当に自然で、
気が付くと、登場人物の誰かが
クローズアップされる。
こんな転調の仕方をする小説、読んだ事がないってくらいだ。


その場の状況説明が、
くどくどしいのも、いい(笑)。
そのおかげで、
登場人物たちの心情が、
とても良く分かる。
一見、矛盾しているかのように見える行動も、
説明が丁寧なので、理解しやすい。


「細雪」は、今まで3度映画化されていて、
3本とも観ているけれど、
今、作るとしたら、
女優は誰がいいだろう、と考える。


どちらかというと地味で、
和風な顔つきだという雪子役は、黒木華さん、
自由奔放で、男出入りの絶えない、
妙子役は、長澤まさみさん、
というのはどうだろう。


ただ、幸子役は、
私の中では、京マチ子さんしか考えられないんだよなぁ。
鶴子役は、小暮実千代さんとか?
・・・って、それじゃ、
女優さんたちの世代が違いすぎてて、映画化できないじゃん(笑)。


私は、この物語の映画化は、
何も殊更に美しく描く必要はないと思う。


文芸大作だからと気負う事なく、
俗っぽくていい。
時々書いているけれど、
「戦争映画だからと、しゃっちょこばる必要はない」
というのと同じ。


だって、ラストの2行には脱力よ。
この長い物語が、
どんな風に終わるのかなぁ、と楽しみにしていたら、


『下痢はとうとうこの日も止まらず、
 汽車に乗ってからもまだ続いていた』
だと(笑)。


え!?こんな終わり!?
と思ったけど、
これこそが、
気乗りのしない結婚をするために
大阪から東京に向かう雪子の心情を描いた、
谷崎先生の最大限の表現方法なんだろうと、
納得したりもして。

nice!(137)  コメント(10) 
共通テーマ:映画

◆シャンシャン本◆ [本]


【Amazon.co.jp限定】『毎日シャンシャン』特製ポストカード付

【Amazon.co.jp限定】『毎日シャンシャン』特製ポストカード付

  • 作者: 高氏 貴博
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/03/19
  • メディア: 単行本



子パンダ シャンシャン成長日記: おたんじょうびおめでとう! (児童書)

子パンダ シャンシャン成長日記: おたんじょうびおめでとう! (児童書)

  • 作者: 徳間書店児童書編集部
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2018/05/23
  • メディア: 大型本



おめでとう! シャンシャン 誕生1年記念フォトブック 【特製シール付き】

おめでとう! シャンシャン 誕生1年記念フォトブック 【特製シール付き】

  • 作者: 高氏 貴博
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2018/06/11
  • メディア: 単行本



だいすき シャンシャン

だいすき シャンシャン

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/06/12
  • メディア: 単行本



『あそぼ! シャンシャン』オリジナルポストカード&しおり付き

『あそぼ! シャンシャン』オリジナルポストカード&しおり付き

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2018/04/06
  • メディア: 単行本



こんにちは! シャンシャン

こんにちは! シャンシャン

  • 作者: 高氏 貴博
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2018/02/23
  • メディア: 単行本




お前は上野動物園の回し者か!?
それとも、ステマでも始めたのか!?
と言われそうですが、違います(笑)。


以前、シャンシャンを上野動物園に見に行った事は、
2回書きましたが、
その後も、
ブログには書いていないけれど、数回行っていて、


そして、その度に、
魅了されて、帰ってきます。
なんなんでしょう、あの可愛さは。
もしかして、日本人を腑抜けにさせるために、
中国が送り込んできた刺客じゃないだろうかと
思う事もあるくらいです(笑)。


その人気は全く衰える事なく、
パンダ舎はいつも長蛇の列。
並んでいる時、知り合った女性は、
電車の定期と、年パスを買って、
ちょっとでも時間があると、通っているのだそうです。


さすがに、私はそこまではしていないけれど、
気持ちは分かります。
最近は、ますます動きが活発になってきて、
怒ると、お母さんのシンシンに当たるような仕草まで
見せるようになったシャンシャン。
それがまた、可愛い上に、
笑わせてくれるんです。


反抗しているのに、
お腹が空くと、
おっぱいをねだる、
そのツンデレな感じも,
もう、たまらなく愛おしい。

img_0_m.png


上野に行かなくても、
シャンシャンは見られます。
上野動物園が配信する、
ライブ映像は、
大変な優れものです。
私は、会社のPCの画面の隅にウィンドウを開いて、
あの子の様子を見ながら仕事をしています(笑)。


ここに載せた本は、
私の住む地域の図書館に所蔵されている、
シャンシャン本の全部で、
借用しては、
貸出期間内めいっぱい楽しみました。
どれか1冊買おうかな。

nice!(46)  コメント(12) 
共通テーマ:映画

◆アキラとあきら◆ [本]


アキラとあきら (徳間文庫)

アキラとあきら (徳間文庫)

  • 作者: 池井戸潤
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2017/05/17
  • メディア: 文庫


父の経営する町工場が潰れ、
一家で、母の実家の世話になるしかなかった、
山崎瑛(やまざき・あきら)。


海運会社の御曹司として、
帝王学を身に付けた、
階堂彬(かいどう・あきら)。


2人の出会いは、小学5年生。
彬が乗っている高級車に、
瑛が轢かれそうになった時。
車の窓越しに見つめあった2人が、
将来、どのような形で再会するのだろうと、
ワクワクしながら読み進める。


2人は共に、東大を卒業し、
同じメガバンクに就職する。
2人が初めて会話をする場面は、
私が期待していたような、ドラマティックなものではなく、
意外とあっさりしていた(笑)。
でも、
展開が大変にドラマティック。
2人のアキラの優秀さを描くのに、
これ以上の場面はあるまいと思うくらいに。


物語は、
彬の実家の、
会社経営がメインなのだけれど、
この一族の兄弟間の軋轢には、
胸が悪くなりそうだ。


彬の父・一磨と、2人の叔父たち、
そして、彬と弟の龍馬。
叔父たちは一磨に、
龍馬は彬に、
何をしても敵わないことで、
ライバル意識に燃え、
それだけをエネルギーに生きている。
そして、その意識が、
経営に悪影響し、
想像を絶する負債を抱える事になる。


それに比べて、
瑛は、妹の千春(ちいちゃん)を気にかける、
とてもいい兄だ。
アキラとちいちゃん。
名前からして、なんか可愛い。
いいコンビっぽい(笑)


-------


小説は途切れなく読んでいる方だと思うのだけれど、
池井戸潤さんの作品は初めて。
今や、大人気の作家さんだけど、
何となく、手に取らずに今まできた。
読み応えがあって、とても面白かった。


ところで、この小説、
昨日、読了したので、
こうして感想を書いているわけだけれど、
どうやら、今夜からWOWOWで、
ドラマが放送されるらしい。
あらゆる媒体で広告を見るので、
かなり力が入っているのが分かる。


このタイミングだと、
私まで、宣伝に一役買っているようだけど、
私は有料放送とは無縁なので、
決して宣伝などではないです(笑)。


この本を買ったのも、
タイトルに惹かれただけで。


ドラマの宣伝写真を見ると、
向井理くんと、斎藤工くんが、
両アキラを演じるようだけれど、
とちらが、どちらのアキラの役なのだろう。
ドラマ自体に、それほど強い興味はないけど、
それだけ気になる(笑)。

nice!(74)  コメント(14)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

◆邂逅の森◆ [本]


邂逅の森 (文春文庫)

邂逅の森 (文春文庫)

  • 作者: 熊谷 達也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/12
  • メディア: 文庫


秋田の貧しい小作農の次男・松橋富治は、
同じ村に生まれた男が殆どそうであるように、
気が付いたら、マタギになっていた。
それ以外の職業は選びようがない環境だった。


しかし彼は、地主の娘・文枝と激しい恋に落ちた事で、
文枝の父を怒らせ、
鉱山へと追いやられてしまう。


鉱山での仕事もそれなりにこなし、
リーダー格にまでなった富治だが、
あるきっかけから、山に入り、
血が騒ぐ。
マタギに戻りたい。
自分の天職はマタギしかない、と・・・。





昨年、立て続けに、
マタギを主人公にした映画を観ておりましたら、
ブログのお友達、NO14Ruggermanさんから、
この「邂逅の森」をお薦めいただき、
図書館で借りてきました。


何という力強い小説。
圧倒され、心揺さぶられる。


お薦めいただいたから、という事ではなく、
本当に素晴らしい内容に、感動を覚えた。


自然への畏怖。
獣を殺す事を生業とする中で、
山の神の存在を信じ、
厳しい掟を守っているマタギたち。


ラストの、富治と大熊との対峙の場面は、圧巻。
そこには勝ちも負けもない、
マタギ対山の「ヌシ」との壮絶な闘いが描かれる。


富治。
なんて男らしい男。


彼の男らしさは、
マタギをしている時でなく、
むしろ、鉱山で働いている時や、里にいる時にこそ発揮されていると、
私には感じられた。


彼は、女や、自分の部下に、
決して尊大な態度を取ったりはしない。
この時代に、それはとても珍しい事だったのではないか、と思う。
ふんぞり返る事が強さではないと、
意識はしていないだろうが、
彼はそれを体現している。


それから、忘れてはならないのは、
彼の人生に深く関わる、
二人の女、文枝とイクの存在。


読んだかたは分かると思うけれど、
富治が軽い気持ちで、文枝にある提案をした時、
文枝の、
「あなたとイクさんの近くにいると、嫉妬で気が狂ってしまう」という一言は、
溜息とともに、大きく肯いてしまった。


富治。
男らしいことにかけては、
天下一品だけど、
女の気持ちはまるで分っていない。

nice!(72)  コメント(32)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画