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「肉体の学校」 [映画]

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〔1965年/日本〕


戦前、男爵の妻だった妙子(岸田今日子)も
今は離婚し、
自由気ままな独身生活を謳歌している。
同じく離婚経験者の女友達・鈴子と信子と、
月一回の例会を開いている。


ある日、鈴子に連れられ、
池袋のゲイバーに行った妙子は、
バーテンダーの千吉(山崎努)に心奪われる。
美しく、精悍で、野卑な千吉は、
上流社会の男しか知らない妙子には
たまらなく魅力的で、
アプローチを重ね、デートにこぎつける。


妙子は、逢瀬を重ねるようになった千吉に
ますます魅了され、
お互い、自由でいる、という条件のもとに、
同棲するようになる。


ところが、ある日、
千吉の女友達・總子に会った妙子は、愕然とする。
總子は、
妙子が少し前に、千吉に紹介した社長夫人の娘で、
しかも2人は、結婚したいと言う・・・。





凄い話だ。
そして、素晴らしい話だ。


金にも、時間にも、男にも不自由していない、
中年に差し掛かった女が、
ゲイバーでバーテンダーをする大学生と出会う。


男は、女の気持ちを知ってか知らずか、
初めてのデートに
下駄ばきで現れ、
途中でパチンコをしたい、と言い出す。


男から、そんな扱いを受けた事のない女は驚き、
でも、怒るより、
そんな男にどんどんハマってゆく。


この男女を結び付けているものは何なのか。
妙子は、少女のように、相手に恋してるかと思えば、
激しい嫉妬や憎悪や哀れみの気持ちを抱き、
そして、駆け引きに出る事もある。


この年になると、分かる。
どんな男女関係があっても不思議ではないし、
男女の関係の在り方なんて、
100組あったら、
100通りあっていいんだと。


あぁ、でも、私がこの物語を語るには、
人間が陳腐すぎる(笑)。
もっと的確で、
分かりやすい説明のできる女になりたい。


三島由紀夫の原作は、
遠い昔に読んだ。


その時は、
今回、映画で観たほどの感銘は受けなかった。
覚えているのは、
クライマックスで、
千吉が、ある写真を見せられて、
衝撃を受けた場面と、


妙子と女友達たちが、
自分たちの集まる会を、
「年増園」と呼んでいたことくらい。


「年増園」なんて、面白い事言うなぁ、と、
その頃は、まるで他人事だったことを思い出す。


今回、映画を観たあと、
原作を読み返してみたら、
映画以上に素晴らしかった。


若い頃は、
この男女の心理が理解できなかった。
自分も「年増園」に入れる年齢になった、
という事か(笑)。


評価 ★★★★★

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