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「すべてをあなたに」 [映画]

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〔1996年/アメリカ〕


田舎町で父の電気店を手伝っている
トム・エヴェレット・スコットの趣味はドラムを叩く事。
しかし、今はどこバンドにも属してはいない。


ある日、友人のバンド“ワンダーズ”のドラマーが怪我をした事から、
スコットが代役を頼まれ、
地元のコンテストに出る事になる。


本番当日、スコットが、
元々スローテンポだった曲「すべてをあなたに」を、
勝手にアップテンポで演奏し始めた所、
これが観客に大受け。
“ワンダーズ”は優勝してしまう。


地元のレストランにスカウトされ、
店内で演奏、
そして自主制作のレコードを売った所、
レコード会社の大物・トム・ハンクスに目を付けられ、
本格デビューの話が舞い込む。


発売されたレコードはラジオから火が付き、
ビルボードにチャートイン。
週を追うごとに順位が上がり、
7位にまで登りつめ、
行く先々では、女の子たちが黄色い声を上げて、
彼らを取り囲み・・・。





トム・ハンクスに恋して、
ビデオを観まくっていた事は以前に書いたけれども、
彼の初監督した本作は未見で、
「やっと」という感じ。


なんというか、
人が有名になるのは、
努力でもなんでもなく、
運一つなんだなぁと、その辺りを面白く観た。


“ワンダーズ”のメンバーは、
「有名になりたい」という強い野心があったわけでも、
音楽が好きで好きでたまらないと、
「血が滲むまで楽器の練習」、といったタイプの
若者たちでもない。


ただなんとなく、田舎町でダラダラ過ごして、
人生なんとかやり過ごせればいいやという感じの、
どちらかといえば、冴えない面々だ。


コンテストに出たのも、あわよくば賞金を、ってくらいで、
そもそも彼らのバンドには、
名前さえなかった。
とりあえず付けたバンド名は、
どこへ行っても読み間違えられ、
トム・ハンクスに綴りを直されたくらい。


音楽で身を立てたいと懸命に頑張っている方が観たら、
もしかして、あまりいい気分じゃないかもと思えるような、
トントン拍子。
しかし、それも運命。
運がいいのも実力のうち、か。


バンドものによくあるような、
ドラッグに溺れるとか、
グルーピーをはべらせるとか、
そういった場面は一切無い。
曲がヒットしたからと、天狗になる様子もなく、
「なんだか分かんないけど、俺たちってすげー!」みたいな、
素人くさいノリなのがとても可愛い。


リブ・タイラーが、
メンバーの1人の恋人で、
スタイリストとしてツアーに同行するんだけど、
まぁ、とにかく魅力的で可愛い。


“ワンダーズ”の曲が初めてラジオで流れた時、
タイラーが、これ以上ないくらい狂喜乱舞する様子は、
観ていて笑ってしまう。
同じ経験があるわけじゃないけど、
「分かるなぁ」と、自分まで嬉しくなる。


バンドが初めてテレビに出た時の
トム・エヴェレット・スコットの家族の様子もいい。
父は決して息子のバンド活動を
快く思っていたわけではないのだけれど、
やっぱりテレビに出るとなると、嬉しいらしく、
家族全員の前で大騒ぎ。
この気持ちも分かるわ(笑)。


劇中の音楽の数曲は、
トム・ハンクスが作詞作曲しているそうだ。
これは想像だけど、
初監督作品をなるべく手作りで仕上げたかったんじゃないのかなぁと
勝手に思う。


ラストをどう捉えるかは、
人によって違うかもしれないけれど、
私は好き。


評価 ★★★☆☆

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