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「フラットライナーズ」 [映画]

FLATLINERS.jpg
〔2017年/アメリカ〕


医学生のコートニー(エレン・ペイジ)は、
人の脳は死の瞬間どうなるのか、という思いから、
自分の心臓を故意に止め、
1分後に蘇生させるという実験を、
友人のジェイミーとソフィアに頼む。


多少危機はあったものの、
コートニーは何とか蘇生する。
その日から、彼女の成績は上がり、
また、昔習っただけのピアノが弾けるようになったりと、
脳が覚醒するようになる。


実験に、さらにマーローとレイが加わり、
ジェイミー、マーロー、ソフィアの順番で、
同じ体験をする。


ところが、彼らに異変が起こる。
想像もしていなかった、
怖ろしい事が・・・。





「禁断の臨死体験」を実行した、
5人の医学生たちが体験する、
怖ろしい出来事を描いたホラー映画。


1990年にジュリア・ロバーツ主演で映画化されており、
そちらはビデオで観ている。
細部は覚えていないけれど、
とても面白かったという記憶だけ残ってる。
ただ、残念な事に、
なぜか映画日記には書いていなかった。
27年後にリメイクされると知っていたなら、
ちゃんと感想を書いておいたのに(笑)。


で、本作も良かった。


一応、ホラーにジャンル分けされているようだけれど、
私はこれはホラーだとは思わない。


もちろん、その要素はあるけれど、
それより、
人の心の奥深くにある罪の意識や
良心の呵責に
どう向き合うかを描いた秀作だと思う。


臨死を体験した、
4人の医学生全員には、
故意にせよ、そうではないにせよ、
結果的に、他人を不幸にしてしまったという
過去がある。


自分の中で、
普段は封印していた、それらの過去が、
実験後、心の表面に浮き上がってきた、
という事なんだろうけど、


それは、臨死体験に限らず、
何か、大きなショックを受けた事がきっかけになって、
自分のしてきた事を思い出して、
罪の意識に苛まれる事って、
あるんじゃないのかな。


コートニーたちは、
死後の世界(天国など)に興味があるわけではなく、
生と死の境目で、
脳の状態はどうなるのか、
そしてその瞬間、人は何を見るのかを
知りたいと思っている。


私も、死後の世界はない、と思っている人間だけど、
(それは人それぞれなので、どんな意見も否定しない)
それとは別に、
一つ、死に対して、
すごく知りたい事がある。


極端な例でいえば、
ギロチンで首と体が離れてしまったような、
瞬間的な完全な死の場合、
脳は、その瞬間、肉体と同時に死ぬのだろうか。


ほんの数秒、下手したら数十秒、
脳だけは、まだ生きてるんじゃないか、
と思う事があって。


医学的にそれはない、と聞いた事があるので、
そうなのかもしれないけど、
なんだろう、私は、
ギロチンで切り落とされた首が、
まばたきする事もあるんじゃないかなぁ、
なんて思ったりして(笑)。


評価 ★★★★☆

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「オリエント急行殺人事件」 [映画]

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〔2017年/アメリカ〕


名探偵・エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、
イギリスに向かうため、
豪華寝台列車・オリエント急行に乗り込んだ。


ほどなくして、列車は、
雪崩により脱線、
立往生となるが、
そんな中、ある人物が刺殺される。


犯人は、乗客乗員の誰か。
この密室とも言える状況で、
ポアロは一人一人に聞き込みを始めるが・・・。





多くの方がタイトルを知っているであろう、
アガサ・クリスティ原作の
「オリエント急行殺人事件」。


1974年に映画化されていて、
本作は映画化2回目。


1974年版は、ずいぶん前にビデオで観ている。
映画日記によると、
「面白かった。
 登場人物が多く、メモをとってしまった」
みたいな事が書いてある。
映画を観ながらメモをとるなんて、
普段なら、まずしない事だけれど、
混乱を避けたらしい。


でも、今回は劇場だ。
メモを取る事はできない(笑)。
スクリーンに集中する。


なかなか面白い。
これから観る方のために、
被害者も、加害者も、
誰だかは書かないけど、


本当に変な話だけど、
犯人殺害場面で、
ちょっとだけ涙が出たのよ。


人が人を殺すのは、
人間にとって、最大のタブーなのは
分かっているし、
そして、「殺されても仕方のない人間がいる」なんて、
公言してはいけないんだろうけど、


でも、
「自分は決してそんな事は思わない」なんて、
私は言い切れない。
今回は、殺す側の方に、
シンパシーを覚えてしまった、というわけで。


事件を解決してゆく過程で、
ポアロがあまりに冴えているので、
ちょっと凄すぎでは?と思う事もあったけど、
それはご愛敬。
少しのヒントで、相手を見破る、
それが名探偵と言われる所以なわけで。


ポアロが、犯人へ下した決断も、
私好み。
大抵の映画は、
これができなくて、
いつも物足りなく思っていたから。


これはもしかして、
次回作がある?という終わり。
「ナイル」という言葉が出てくるので、
「ナイル殺人事件」かと思う。


そちらの1978年版は未見なので、
観てみたいと思う。


評価 ★★★★☆

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「gifted ギフテッド」 [映画]

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〔2018年/アメリカ〕


フロリダの小さな街。
フランク(クリス・エヴァンス)は、
7歳の姪・メアリー(マッケナ・グレイス)と、
片目の猫・フレッドと一緒に暮らしている。


メアリーは、
フランクの姉の子供だが、
姉が自殺したので、
引き取ったのだ。


実はメアリーは、
特別な能力を持っていた。
ノーベル賞級の数学の問題を
難なく解いてしまうという、
驚異の能力を。


そんなある日、
フランクの母が訪ねてくる。
母は、
数学の天才だったフランクの姉を
支配するように育ててきたが、
姉がメアリーを妊娠した事で、
疎遠になっていたのだ・・・。





数学に天才的な能力を顕す7歳の少女・メアリーと、
メアリーの叔父・フランクと、
そして、突然現れたフランクの母の物語。


まぁ、とにかく、
まず、メアリーの天才っぷりが凄い。


私なんかにはもう、
宇宙語にしか見えないような数式を
すぐ理解し、
スラスラと解いてしまう。


そんな子が、
初めての小学校に上がって、
「1+1は?」なんて教師に聞かれて、
「2でーす」なんてやってる授業が
面白いはずがない。


でも、フランクは、
メアリーを普通の小学校に通わせようと思ってる。
それは、自殺した姉と、
姉を育てた母を見てきたから。


この母ってのが、
本当に嫌な女で、
フランクの姉の人生をがんじがらめにした挙句、
自殺されて、
でも、それでも懲りずに、
今度はメアリーを引き取って、
同じように育てようとしている。


今、「毒親」という言葉をよく聞くけど、
この人は、
「毒親」から「毒婆」になろうとしている。


メアリーを手に入れたいがために、
実の息子相手に、
裁判を起こすなんて、
有り得ないって。


オチは、まぁ想像つくでしょうけれど、
私としては、
ちょっと手ぬるい気がしたなぁ。
もっともっとガツンと・・・
・・・いや、そこまで言っては駄目ですね。
私だって、色んなことを許されて、
生きているのだものね。


評価 ★★★☆☆



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明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
一年間、明るく、楽しく、
過ごせますように。

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「母を求める子ら」 [映画]

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〔1956年/日本〕


山本あき(三益愛子)は、
7年前から行方不明の息子・武夫を探して、
暇を見つけては、
日本中の孤児院を尋ね歩いている。


信州の、ある孤児院を訪ねた際、
そこにいた武夫と似た年恰好の少年・利男に
引き付けられたあきは、
そのまま、その孤児院で働こうと決める。


孤児院の少年少女たちは、
それぞれの理由で、ここで生活している。
親が見つかり、
引き取られる子、
それを羨ましそうに見ている子、
悲喜こもごもだ。


そんなある日、
武夫に間違いないと思われる少年が、
長崎の孤児院にいると連絡が入り、
あきはすぐに駆け付けるが・・・。





こちらも、昨日書いた、
三益愛子さんの「母もの」の1本。


けれど、昨日の三益さんが、
世間知らずの粗野な母だったのに対して、
こちらは、
大変に品格のある、
聖母のような母。


ここで言う「母」とは、
子供を持つ親と言う意味での「母」というのもあるけれど、
親の無い子供たち全員の「母」という意味もある。


「母もの」というだけで、
想像が付くと思うけれど、
とにかく、悪人が出てこない。


例えば、
脱走癖のある少年・利男は、
実は、自分の本当の母の居場所を知っていて、
その姿を見たいために、
時々、いなくなる。


理由を知った三益さんが、
その事を母親に話しに行くと、
母親は驚き、
そして、母親の再婚相手は、
実に気持ちよく、
利男を引き取ると言ってくれる。


現実には、
中々こうスムーズには
話が進まないだろうが、
これは映画だ。
スムーズ上等、
観ていて、幸せな気持ちになれる。


それはそうと、
三益さんの幼い息子がいなくなった
経緯がショック。


息子は、かくれんぼをしている最中、
いなくなった。
本当に突然に。


世間には「神隠し」なる言葉があるけれど、
そんなものは、実際ありはしない。
連れ去られたか、事故に遭ったと思うのが
普通であろう。


こういった事件は、
現代でもたまにある。
なんとか解決してほしいと思うばかり。


ラスト、悲しい事もあるけど、
前も向いて生きていこうという、
希望の光が見えるのもいい。


評価 ★★★☆☆





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今年も今日で終わります。
色々ありましたが、
楽しい事が多く、幸せな一年でした。


昔、仲の良かった友人が、
突然連絡をくれて会ったり、
旅行にも沢山行きました。


こんな私に、
優しく、親切に接してくださる皆様に、
心から感謝しています。


「我以外、皆、師なり」
この言葉を忘れずに、精進していきます。
来年も、いい年になりますように。

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「母の旅路」 [映画]

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〔1958年/日本〕


笹井晋吾(佐野周二)と京子(三益愛子)は、
サーカス団を営む夫婦。
晋吾が若い頃、満州を放浪している際、
困っていたのを助けてくれたのが、
このサーカス団なのだ。


一人娘の泰子(仁木多鶴子)は中学生。
ブランコ乗りに、天性の才能を発揮するが、
高校に進学したいと考えている。


実は晋吾は、大企業の御曹司。
ある時、久し振りに墓参りに行くと、
偶然、昔の恋人・伊吹和子(藤間紫)と再会する。
和子は、晋吾の代理で社長をしているが、
「女に限界がある、
どうか社長に就任してくれないか」、と言う。


泰子のためにも、落ち着いた生活がしたいと
考えていた晋吾は、
それを了承し、
サーカスは団員に任せ、
家族3人で都内の豪邸で暮らし始める。


しかし、サーカスで生まれ、サーカスで育った京子は、
山の手の奥様然と振る舞う事ができず、
晋吾の会社や、
泰子の学校で、
2人に恥をかかせてしまう・・・。





川口浩様のお母さまである、
三益愛子さんには、
「母もの」という、シリーズ化された作品が
33本もあるという。


これも、その「母もの」の1本で、
今回、劇場公開された。
浩様のお母さまといえば、
私にとっては姑も同然(違う?(笑))。
できれば、出演作全制覇したいくらいの女優さん。


しかも、
この映画の原作者は、
三益さんの旦那様で、
浩様のお父様の川口松太郎さんだ。
浩様のお父様といえば、
私にとっては舅も同然(まだ言ってる(笑))。
この機会に観にいくのは当然であろう。


で、映画。


さすが、三益愛子さん、
上手いなぁ。
サーカスしか知らない女が、
いきなり山の手の奥様になったはいいけれど、
どうしても、それなりの振る舞いができないという役を、
説得力のある演技で見せる。


三益さん演じる京子は、
自分の何が悪いのかも、
よくは分かっていない。
夫のため、娘のために、
懸命に尽くしているつもりなのに、
でも、どこへ行っても浮いてしまう。


そもそも、着物の着付け方からして、
襟元が緩く、
いかにも着慣れていない風な
演出がなされている。
観ているこちらが、
「あ・・・困ったな・・・」と思ってしまうような。


娘の幸せを願い、
離れて暮らそうを決意する母というと、
アメリカ映画「ステラ」を思い出す方も多いだろう。
「ステラ」も、とても良かったけど、
あの映画より、30年以上も前に、
既に日本でこのような映画が作られていたんだなぁと思う。
日本映画はやっぱり凄い。


田宮二郎さんが、サーカスの団員役で、出ている。
セリフはたった一つ、
「どうもすみません」。


何が「すみません」かって、
妊娠してしまった、女性団員の、
お腹の子の父親が、田宮さんらしい。
で、謝ってると(笑)。


後のスターも、
こんな端役の時代があった。
いい男すぎて、
サーカス団の中で、
思いっ切り、目立ってたけど(笑)。


評価 ★★★☆☆

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