So-net無料ブログ作成
検索選択

「グレートウォール」 [映画]

greatwall.jpg
〔2016年/中国・アメリカ〕


宋王朝時代。
火薬(ブラックパウダー)を求め、
世界を旅していた
ウィリアム(マット・デイモン)とトバール(ペドロ・パスカル)ら一行は、
宋に辿り着く。


その夜、
正体不明の怪物に襲われたウィリアムは、
怪物の腕を切り落とし、
何とか助かる。


翌日、馬賊に追われた2人が行き着いたのは、
巨大な城壁、「万里の長城」であった。


長城防衛の命を受けている禁軍は、
捕らえたウィリアムたちを
処刑するか否かで意見が分かれる。


戦略を司るワン(アンディ・ラウ)は、
ウィリアムが持っていた、
怪物の腕に興味を示す。
この怪物こそ、
60年に一度現れる、
饕餮(とうてつ)と呼ばれる化け物集団で、
万里の長城を築いた理由でもあるのだ・・・。





宇宙から地球を見た時、
肉眼で確認できる建造物は、
唯一、万里の長城だけだ、と聞いた事があるけれど、


その、偉大なる万里の長城を築いた理由が、
饕餮(とうてつ)と呼ばれる化け物を侵入させたないため、
という、
トンデモ映画。


チャン・イーモウ監督は、
北京オリンピックの演出を行っただけあって、
映像は凄い。


有り得ない数で襲い掛かってくる化け物は、
大変に不気味だし、
万里の長城もセットには見えない。


でも、だから何?と言われると、
何も無い(笑)。
化け物と人間が、
ワーワーワーワー戦っている以外の場面が、
よく思い出せない(笑)。


化け物が、万里の長城を登ってこようとする様子が、
「ワールド・ウォーZ」にソックリだなと思っていたら、
 ↓
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2013-08-12
やはり、同じ原作者の構想らしい。


私は監督で映画を語れるほど、詳しくはないけれど、
チャン・イーモウ監督といえば、
「紅いコーリャン」
「菊豆」
「初恋のきた道」
「妻への家路」
などなど、
珠玉の名作を
沢山作ってきた人だ。


もうこれは、私の勝手な希望だけれど、
できれば、今後はまた、
「初恋のきた道」のような、
地味でも、心に響くような作品を作ってほしいなぁ。


ところで、昨日書いた、
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」での、
板谷由夏さんと有村崑さんとのトークショーの中で、
「マット・デイモンが、『マンチェスター~』の主演を降りたのは、
 『グレートウォール』への出演を選んだからだそうです」と言っておられた
お二人の、半笑いな表情が可笑しかった。


いや、笑ってはいけない。
どのような形にせよ、
いつも映画に携わり、
面白い作品を届けてくれるマット・デイモンが、
私は大好き。


評価 ★★★☆☆

nice!(61)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 [映画]

manchesterbythesea.jpg
〔2016年/アメリカ〕


ボストンで便利屋をする、
どこか影のある男・リー(ケイシー・アフレック)の所に、
兄が倒れたとの連絡が入り、
彼は慌てて、故郷“マンチェスター・バイ・ザ・シー”に帰る。


到着したとき、兄は既に死んでおり、
16歳の甥・パトリック(ルーカス・ヘッジズ)の
今後をどうするかが問題になる。


兄の遺言書には、
リーが、パトリックの後見人となり、
“マンチェスター・バイ・ザ・シー”に戻ってほしいと
書かれていた。


リーの脳裏に、
この地で暮らした思い出と、
そして、「二度と戻らない」と決め、街を出て行った、
衝撃の出来事が浮かび上がってくる・・・。





試写会で観た。


珠玉の一作。
冴えない中年男が、
兄の死で故郷に帰り、
甥や、旧友や、元妻と再会し、
自分の過去をなぞってゆく。


「マンチェスター・バイ・ザ・シー」とは、
マサチューセッツ州に実在する街の名前なのだそうだ。


甥のパトリックの存在が、
物語のかなり大きな位置を占め、
彼のおかげで、
ただ暗いだけの話にならずに済んでいる。


なにせ、このパトリック、
高校生にしてモテモテで、
現在、関係しているJKが2人、
他にも、候補がいると言う。
そんなガールフレンドたちとの
ドタバタが可笑しい。


個人的に一番受けたのは、
パトリックが生き別れた母親に会いに行く場面。
母親は、
パトリックを捨てて出て行った当初は、
やさぐれた、
どーしようもない女だったらしいが、
現在は、再婚相手の影響からか、
真面目になっている。


ただ、この真面目がクセモノで(笑)。
なぜ、あんな風に、
極端から極端に走るかな。
中間ってものがないのか?(笑)
別に笑わせるシーンじゃないんだけど、
私一人、クスクス笑いが止まらなかった。


そんなこんなを、
少ないセリフで全て理解させる脚本が凄いと思ったら、
やはりアカデミー賞の「脚本賞」を受賞しているとの事だ。


リーが、故郷を捨てた理由も壮絶。
あんなことがあったら、
街にはいられないわ、確かに。


そして、ミシェル・ウィリアムズ演じる元妻と、
路上でバッタリ会った時、
彼女は再婚相手との間にできた赤ちゃんを
ベビーカーに乗せている。


何もないようでも、
時は確実に流れていて、
新しい命が誕生している。
私がリーだったら、
赤ちゃんを抱き上げていたかもしれない。
私が女だからかもしれないけど。


試写のあと、
女優の板谷由夏さんと、
映画評論家の有村崑さんとの、
トークショーがあった。

manchesterbythesea2.jpg

板谷さんは、この映画の応援団との事で、
内容について、
めっちゃ熱く語っておられた。


この映画、マット・デイモンが、
製作に名を連ねているけれど、
最初は彼がリーを演じる予定だったそうだ。


でも、マット・デイモンじゃなくて良かったというのが、
板谷さんと有村さんのご意見で、
私も、そう思った。
マット・デイモンでは、
スタースターしすぎて、
ケイシー・アフレックの雰囲気にはならなかったと思う。
ちなみに、ケイシー・アフレックは、
この映画で、アカデミー賞主演男優賞を受賞している。


映画の前に行われるトークショーだと、
ネタバレしてはいけないと、
中々深い話が聞けないものだが、
今回は面白かった。
映画のトークショーは、
試写後に行うのが正解ね。


評価 ★★★★☆

nice!(60)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「64 ロクヨン 後編」 [映画]

64kouhen.jpg
〔2016年/日本〕


昭和64年という、
たった一週間の間に起こった、
少女誘拐殺人事件「ロクヨン」は、
犯人が捕まらないまま、
あと1年で時効を迎えようとしていた。


そんな中、
同じ市内で、
「ロクヨン」を彷彿とさせる、
誘拐事件が起こる。


市内に住む、女子高生が誘拐され、
犯人が指示する身代金の受け渡し方法が、
「ロクヨン」とソックリなのだ。


当時、「ロクヨン」の捜査に携わり、
現在は、広報部に所属する三上(佐藤浩市)は、
記者クラブに、報道協定を申し入れるが、
情報を提供しない警察に反発する記者たちからの
嵐のような抗議に遭う。


今回の事件は、
「ロクヨン」と同一犯の仕業なのか、
それとも、模倣犯か。
三上は一人勝手に、捜査車両に乗り込み・・・。





こちらのコメント欄で、
何度も、
「後編は観たのかよ!」
「早く犯人を教えろ!」
「いつまで待たせる気だ!」
などのご意見をいただいていた、この「ロクヨン」。


焦っていた所に、
ありがたくも、友人AちゃんがDVDを貸して下さり、
レンタル店で、旧作料金になるのを待たずして、
観る事ができた。
Aちゃん、本当にどうもありがとうございます。


前編は、
昭和64年に起こった、
少女誘拐殺人事件がメイン。
 ↓
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2016-04-26
後編は、
その事件と、ソックリ同じ事件が起こり、
その関連で、
「ロクヨン」の犯人が分かる、という流れ。


「ロクヨン」事件で、
娘を殺された父親が、
ある方法で、犯人を突き止めるのだけれど、
あれで犯人を、犯人だと、
断定できるんだろうか。


いや、できるのかな、うん、
きっと出来るんだろう。
だって、本当に犯人だったわけだし。
私には無理ってだけで。


それにしても、
この映画、
最近、千葉県で起きた、
女の子の誘拐事件を思い出さずにはいられなかった。


犯人が、
「まさか、そんな立場の人が」というのが、
少し似ている。
犯人探しをする時、
まず最初に除外してしまいそうな所なんか。


この人は〇〇だから大丈夫、なんて定義は、
この世には無いって事だ。


評価 ★★★☆☆

nice!(75)  コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「カフェ・ソサエティ」 [映画]

cafesociety.jpg
〔2016年/アメリカ〕


1930年代のハリウッド。
映画黄金記の、この都に、
辣腕プロデューサーの叔父・フィル(スティーブ・カレル)を頼って、
ニューヨークからボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)がやって来た。


フィルの雑用係をするようになったボビーは、
フィルの秘書で、
美しいヴェロニカ《愛称・ヴォニー》(クリステン・スチュワート)に
恋してしまう。


紆余曲折を経て、ヴォニーと結ばれたボビーだが、
ある日、衝撃の事実を知り、
失意のまま、ニューヨークに帰る。


ニューヨークで、レストラン経営を成功させたボビーは、
かつての恋人と同じ名前のヴェロニカ(ブレイク・ライブリー)と出会い、
結婚する。


ところが、そんな彼の前にヴォニーが現れ・・・。





試写会で観た。


ウディ・アレン監督。
相変わらず、冴えている。
これを書くにあたって、
そういえば、アレン監督って何歳なのだろう、と思い、
調べてみたら、
なんと81歳!


81歳で、こんな軽妙で、
オシャレで、
面白い映画って撮れるって、
どんだけ素晴らしいセンスなのかと、
驚くばかり。


私がいつか81歳になった時、
せめて今の自分くらいの感覚を
持ち続けていられるだろうか、と思う。
いや、何事も自分次第、努力次第。
頑張ろう(笑)。


この映画も、
一応、
ボビーという青年を主人公として描かれてはいるけれど、
ボビーの主観が全てではなく、
何となく、全体を俯瞰で眺めているような、
人生なんてそんなものさと、
教えられているような、
気持ちになる。


だって、
全ては一筋縄ではいかない。
恋も仕事も、上手くいっている時は楽しいけど、
それだけではないし、
いい波が来たと油断すると、
また壁にぶつかって、
順風満帆だと思っていると、
惑わされるような出来事があって・・・
の繰り返し。


そんなこんなを、
重くならず、
絶妙なタッチで描いてくれるアレン監督。
100歳まで、
映画を撮ってほしいなぁ。


時折挟まれる、
ボビーの兄のエピソードが、
物語の本筋と大きくは絡まないんだけど、
面白くてたまらなかった。


評価 ★★★★☆

nice!(69)  コメント(12)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「怪物はささやく」 [映画]

kaibutsuhasasayaku.jpg
〔2016年/アメリカ〕


コナーは、
難病の母と暮らす13歳の少年。


母の病気は重い上に、
学校ではいじめに遭い、
唯一の楽しみは、
絵を描くことと、妄想だけ。


ある日、そんなコナーの所に、
墓地から怪物がやってくる。


怪物は、
「自分が3つの物語を話すから、
 お前が4つ目の物語を話せ」とコナーに迫るが・・・。





試写会で観た。


まず、映画の上映の前に、
「第55回 優秀外国映画輸入配給賞」の
授与式があった。

shikiten.JPG

なんだかよく分からないけど、
そのような凄そうな式典に、
私のような者が参加していいのか!?と思う。
普段着だし(笑)。


それに、大抵の式典って、
なんか、壇上に上がった人が、
小難しい事を長々スピーチして、退屈・・・という刷り込みがあり、
「仕方ない、試写が始まるまで、
 頑張ってやり過ごそう」というくらいの気持ちでいた。


ところが、式典は、
そんな風に考えて事を申し訳なく思うくらい、
素敵なものだった。


この、「優秀外国映画輸入配給賞」というのは、
優れた外国映画を買い付けた映画配給会社に贈られる賞で、
映画作品そのものに与えられる、
他の映画賞とは一線を画しているのだそうだ。


今年は、
最優秀賞はギャガさん(「ルーム」など)。
優秀賞はロングライドさん(「スポットライト」など)。
奨励賞はファントム・フィルムさん(「アイ・イン・ザ・スカイ」など)。
そして、特別賞はポニーキャニオンさん(「ラ・ラ・ランド」)。


各会社の皆様のスピーチを総合すると、
映画の買い付けというのは、
先見の明と、決断が何より大切で、
リスクの伴う、大変なお仕事だとの事。


買い付けた映画がヒットしたり、
アカデミー賞にでも絡んでくれれば御の字で、
ヒットしない作品の方が多いくらいだという。


それでも、このような会社で働いてくださる社員の皆様のおかげで、
私のような者が、
日々、映画を楽しみ、
そして、ブログを書くことができる。
本当にありがたい事だと、
心からお礼を言いたくなりました。


式典のあと上映されたのが、
最優秀賞を取ったギャガさん配給の、
この「怪物はささやく」。


孤独な少年と、怪物とのダークファンタジーで、
この怪物というのが、
墓場に立っている大きな木が
動き出したものというのに、
胸ときめいてしまう。


不動が宿命の木が歩きだすという物語はたまにあるけど、
どれを観ても、毎回、
うわー、と思ってしまう。
心のどこかで、
樹木というものに、
何か畏怖の念のようなものを感じているからかもしれない。


母の重い病と、いじめが辛く、
ちょっと暗くなってしまったけれど。


評価 ★★★☆☆

nice!(90)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画