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「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」 [映画]

Gauguin.jpg
〔2017年/フランス〕


パリ在住の画家、
ポール・ゴーギャン(ヴァンサン・カッセル)は、
新天地をタヒチに求め、
移住したいと考えるようになる。


妻と子どもたちも一緒に、と考えていたが、
家族は拒否。
仕方なく、
一人でかの地に赴く。


タヒチでの生活にも慣れた頃、
島の娘・テフラと結婚。
彼は人生を謳歌しているように見えた。


けれど、金は底を尽いた上、
テフラは、
現地の若い男と恋に落ち・・・。





試写会で観た。


フランスの画家・ゴーギャンの
タヒチでの生活を描いた映画。


ゴーギャンという人の事は、
名前くらいしか知らないし、
絵も、見たことがあるという程度。


でも、ゴーギャンの、というより、
単身、南の島に渡った男の、
浮かれた出だしから、
挫折までの物語、と思うと面白い。


何といっても、
メインは、ゴーギャンとテフラの結婚であろう。


家族にタヒチ移住を拒否され、
失意のゴーギャンにとって、
テフラとの出会いはまるで奇跡。


何せ、彼女は、
めっちゃ若い上に、
とっても可愛い。
くたびれた嫁なんか、
連れてこなくて良かった、てなもんである(笑)。


2人は最初は、熱々だ。
ゴーギャンは若いテフラに夢中だし、
テフラは、白人で年上のゴーギャンに
頼り切っているように見える。


でも、やっぱり上手くはいかないんだな。
解説には、
「ゴーギャンに金が無いせいで」と書かれてあるけど、
私はそれより、
やっぱり二人は合わないんだと思った。


テフラは、同じタヒチ人の、
若いイケメンに惹かれ、
密かに逢引するようになる。
同じ生まれ育ちの、同世代の相手の方が、
絶対気が合う、って感じで。


それに嫉妬したゴーギャンが凄い。
テフラを連れて、
離れた場所に引っ越したうえに、
自分が出掛ける時は、
外から鍵をかけ、外出できないようにする。
それって、監禁じゃん。
なにか、ゾッとするような場面。


ラストのテロップによると、
その後、フランスに帰ったゴーギャンは、
再度、タヒチに渡ったけれど、
テフラと会う事はなかったという。


なんか、分かるな。
2人の間には、
「もう一度会いたい」と思うほどの、
強い絆は感じられなかったから。


※ここまで書いて、
 ウィキペディアで調べてみたら、
 なんとテフラは13歳だったそうだ。
 タヒチの文化が分からないので、
 余計な事は言えないけど、
 なんかちょっとビックリ。


評価 ★★★☆☆

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「千姫御殿」 [映画]

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〔1960年/日本〕


大阪落城の際、救い出された千姫(山本富士子)は、
吉田御殿に籠り、
遊興の限りを尽くしていた。


彼女が御殿に引き入れて、
関係した男は全て、
近所の沼に遺体として浮かんだ。


そんな吉田御殿に、
若侍・田原喜八郎(本郷功次郎)が
送り込まれた。
喜八郎が千姫の行状を探るうちに、
どうやら、千姫には、
何の非もないことが分かってくる。


では、千姫に関わる男を殺しているのは
一体誰なんだ・・・。





うん、なかなか面白い。
お話のテイストが、
どんどん変わってゆく。


最初は、女だてらに、
淫蕩の限りを尽くし、
「男狂い」と噂される
千姫の物語だと、
観ている誰もが思うのよ。


貞淑な役の多い、
山本富士子さんが、
凄い映画に出たもんだな、って。


でも、観ているうちに、あれ?と思うようになって、
そこからは、
サスペンスな流れに。


どうやら千姫は男狂いでも何でもない、
ちょっと高飛車なだけの姫だと分かり、
そうなると、
誰が何の理由で、千姫を陥れるために、
人を殺しているのか、って。
まぁ、その人物は、
映画を観ていれば、誰だかすぐ分かるようになっているのだけれど。


で、その犯人が片付いて、
次は恋愛物な方向へ。


本当は純情な千姫と、
本郷功次郎演じる若侍・喜八郎は、
本気で愛し合うようになるのだけれど、
喜八郎は、
自分が隠密な事を言い出せず、
苦しむ。


初めて愛を知った千姫と喜八郎が
可愛くて、幸せそうで、
二人で舞を舞う様子なども、
息もピッタリで素晴らしい。
ハッピーエンドになってほしいと
本気で思っちゃった。


中村玉緒さんが重要な役で出てくる。
若い頃の玉緒さんって、
本当に可愛い。
健気な女を演じていて、良かった。


それから、玉緒さんの実のお父さんの
中村鴈治郎も出演されている。
ちょっと残念だったのは、
徳川家康の役だったので、
飄々とした鴈治郎さんの
いつもの関西弁が聞けなかった事。
鴈治郎さんの関西弁が
私はとっても好きで。


評価 ★★★★☆

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「彼女が目覚めるその日まで」 [映画]

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〔2017年/アメリカ〕


憧れだったニューヨーク・ポスト誌に就職し、
仕事も恋愛も順調な21歳の
スザンナ・キャハラン(クロエ・グレース・モレッツ)。


ところが、ある日、
体の不調を感じたスザンナ。
風邪だと思っていた
その症状は、悪くなるばかりで、
ついに、仕事で大失態を犯してしまう。


心配した両親は、
スザンナを入院させ、
あらゆる検査を受けさせるも、
原因が分からない。


医者は、
精神に異常があるのでは、と、
精神病院への転院を勧めるが、
何か別に原因があるはずだと、
両親はそれを拒み・・・。





実話だそうだ。


クロエ・グレース・モレッツが、
原因不明の病に倒れてから、
回復するまでを演じている。


先日、試写会で観た、
「8年越しの花嫁」に似てるな、と思っていたら、

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-11-14


本作も、「8年越し~」も、
主人公が罹ったのは、
同じ“抗NMDA受容体脳炎”という病気で、
しかも、この2作の映画の公開日が、
共に昨年の12月16日だという。


偶然なのか、合わせたのかは分からないけれど、
そんな事もあるんだなぁと、
ちょっと面白く思った。
まぁ、どちらもモデルとなった女性が、
現在、お元気だから、
そんな風に言えるんだろうけど。


クロエが演じるスザンナの症状は、
まるで悪魔が取りついたようで、
ホラー映画だと言われたら、
納得してしまいそうな恐ろしさ。


実際、まだ医学が進歩していなかった昔だったら、
このような状態になった人は皆、
「悪魔が取りついた」と、
病院より、教会に連れていかれたんだろうなぁと
想像する。


いや、こんな現代だって、
国や地域によっては、
悪魔云々と診断されてしまう場合もあるようだし。

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-11-04


スザンナのためにも、
そして、彼女のあとに
同じ病気に罹った人のためにも、
原因が分かって本当に良かった。


それもこれも、
スザンナは精神病ではないと
信じて戦った両親と、
本気で原因を探ろうとしてくれた
一人の医者のおかげだ。


彼らがいなかったら、
スザンナは精神病患者として、
本来の病気と全く関係のない薬を飲まされ、
とんでもなく別の方向に行ってしまっていただろう。


医学は、こんな風にして、
少しずつ進歩してゆくのだろう。
ありがたい事です。


評価 ★★★☆☆

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「希望のかなた」 [映画]

kibounokanata.jpg
〔2017年/フィンランド〕


フィンランドの首都・ヘルシンキの港に着いた船の、
石炭の中から、
煤で真っ黒になった青年が出てくる。


彼は、シリアからの難民・カーリド。
激化する内戦で妹以外の家族全員を失い、
ハンガリーの国境では、
妹ともはぐれてしまった。


一方、フィンランドで暮らす
中年男・ヴィクストロムは、
酒浸りの妻と別れ、
仕事も辞め、
心機一転、レストランを開店する。


難民申請を却下されたカーリドは、
強制送還される寸前、逃げ出し、
ヴィクストロムの店で働きながら、
妹からの連絡を待つ事にする。


そんなカーリドに、
近所のネオナチの3人組が目を付け、
彼を見かける度に暴力を振るい・・・。





もう、これ、
1億2千万人の日本人、
全員が観た方がいいんじゃないのか(笑)。


・・・と思うくらい、
ある場面が可笑しくて、
劇場の皆さん全員が、
スクリーンに反応しているのが分かる。


というのも、
ヴィクストロムの経営するレストランの業績が
イマイチ振るわず、
ヴィクトロスと従業員たちは、
今、巷で流行っているらしい、
「スシ」というものを店で出そうと決める。


しかし、どうやら彼らは、
「スシ」の名前は聞いた事があっても、
見た事も、食べた事もないらしく、
日本文化の本を沢山買い込んで、
それらしいものを作る。


その、出来上がったものが、
日本人なら全員が、呆気にとられるような代物で(笑)。


看板につられて、
店は、日本人の客で満員になるけれど、
次のシーンで、
全員が無言で出て行くという、
シュールさ(笑)。


あぁ、本当に、その場面だけでも、
皆様に観てほしい。


可笑しいといえば、
このポスターにしても、
ヴィクストロムとカーリドが殴り合った直後の写真で、
二人の鼻に、
鼻血止めのティッシュが詰まってるし(笑)。


アキ・カウリスマキ監督の映画を観たのは
数本だけなので、
分かったような事は言えないのだけれど、
この言いようのない笑いの感覚は、
監督の他の映画同様、
まったくブレていない。
さすが、フィンランド映画の巨匠と言われている
だけの事はある。


本当は、
難民問題、雇用問題、
ネオナチの問題、
夫婦の問題など、
様々なテーマが盛り込まれているのだけれど、
遠いフィンランドの事、
日本人の私が口出しするには、
状況が違い過ぎる。


日々、ニュースを見てると、
「私って、純血主義者なんだなぁ」と、
(純潔主義者とは違う(笑))
思い知る事が多々あるのだけれど、
それだって、日本が島国で、
今までの歴史、
鎖国や、戦争や、近隣諸国との複雑な関係などが
あるから、
そういった思想に至ったという部分もあると思われるわけで。


国の事情は、それぞれ全て違う。
国と国とが陸続きになっているヨーロッパは、
日本とは根本的に精神構造が違っているのだろうなぁ。


評価 ★★★☆☆

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「ガーディアンズ」 [映画]

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〔2017年/ロシア〕


冷戦時代のロシア。
「パトリオット計画」の名のもと、
遺伝子を操作され、
特殊な能力を持つに至った4人の人間。


しかし、科学者・クラトフが、
国を裏切り、研究所を爆破、
4人も行方不明となる。


50年後。
クラトフ自身が超人となり、
国を滅ぼそうとする中、
ロシア政府は、
ひっそりと暮らしていた、
「パトリオット計画」の4人を集結させる。


4人は、クラトフと対峙するが、
クラトフの強大なパワーに苦戦する。
果たしてロシアは守られるのか・・・。





試写会で観た。


面白い、面白過ぎる!


「ロシアが作ったヒーローもの?」
と、出掛ける前は半信半疑でいたのだけれど、
やっぱりロシア、侮れない。


もう、全てが、適当すぎ、いい加減すぎ(笑)。
科学者・クラトフが、
国を裏切るようになった経緯や、
4人の超人が、
超人になる前、
どのような人生を送ってきたのかなどが、
全く描かれない(笑)。


さらに、国に集結を呼びかけられた4人が、
まるで迷う事もなく、
ゴタゴタもなく、
あっと言う間に再結成し、
クラトフとの対決姿勢になる。


一切の無駄を排した、
このストーリーこそが、
面白さの原点。
余分なサイドストーリーなんて、いらない。
89分という、上映時間からも、
いかにサクサク話が進むかが分かる。


4人のキャラにしても、
レア(男) ⇒ 石を操る
ハン(男) ⇒ 風のように動き、丸型の剣で相手を切る
クセニア(女) ⇒ 透明になれる
アルスス(男) ⇒ ヒグマに変身できる


という設定なのだけれど、
なんか・・・あんまり強くないし(笑)、
レアの「石を操る」というのが、
「周囲に石がないと、役に立たないわね」と簡単に言われ、
途中から、
電子鞭(?)の使い手に変わっちゃってるし。
だったら、最初からそう設定しろよ(笑)。


オチも、実に呆気ない。
「え?敵はそんな簡単にやられちゃうの?」って(笑)。
でも、そこがいいの。
あと一捻りも二捻りもされたって、
敵が死ぬのは同じなのだから、
むしろスッキリしていていい。


ポスターに、
「ロシア版X-MEN」とあるけれど、
メンバーの構成などから、
「ファンタスティック・フォー」に近いかな、と感じる。


これ、私はつい、
「ロシアのアメコミ」と言ってしまいそうになるけれど、
「アメコミ」の「アメ」って、
「アメリカンコミックス」の「アメ」だよね。
だから、正確には「ロシコミ」?
うーん、なんか変だ。


それから、映画のあと、
トークショーがあったのだけれど、


なんとなんと、
一昨年、映画「マックス・スティール」の試写会で、
トークショーをしてくださった、
杉山すぴ豊さんが、登場。


あの時は、
「杉山すぴ豊さんの、“すぴ”って何?」と
映画の内容より、
そちらの方に関心がいったものだが、

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2016-11-24
まさか、またお目にかかれるとは、
思っていなかった(笑)。


すぴさんは、あの時より多少、
ネットにも情報が増えていて、
昨日検索してみたら、
“すぴ”の理由が分かった。
「スパイダーマン(SPIDER-MAN)」の最初の3文字、
「SPI」からきているのだそうだ。


良かった、
やっとこれでスッキリして、
今夜からよく眠れそうだ(笑)。

sugiyamaspiyutaka.jpg
杉山すぴ豊さん


評価 ★★★★☆

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