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「沈黙 SILENCE」 [映画]

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〔1971年/日本〕


鉄砲伝来とほぼ同時期に、
日本に入ってきたキリスト教は、
信者を30万人にまで増やすほど、
急速に広まっていったが、
それを快く思わない幕府は、切支丹弾圧を行い、
多くの信者が拷問の末に命を落としていた。


そんな日本に、2人の宣教師、
ロドリゴ(デヴィッド・ランプソン)とガルペ(ダン・ケニー)が
密かに上陸する。
彼らは、
日本に布教活動に出たきり消息不明の神父・フェレイラを
探しにきたのだ。


自らを信者だという怪しげな男・キチジローの手引きで、
切支丹の村にたどり着いたロドリゴとガルペは、
村人から大歓迎を受けるが、
フェレイラ神父の事を尋ねると、
なぜか皆、口が重く、
多くを語ろうとはしない。


その後、
ロドリゴは、
幕府からの報奨金に目が眩んだキチジローにより、
裏切られ、
投獄される。


幕府から、ある人物に会わせられたロドリゴは、
ショックを受ける。
それは、棄教し、
今は、日本名で安穏と暮らしている、
フェレイラ神父(丹波哲郎)だった・・・。





昨日書いた、
マーティン・スコセッシ監督の「沈黙」について
調べているうちに、
1971年に、篠田正浩監督でも、
「沈黙」が映画化されている事を知って、驚いた。


当然、すぐ観る。


遠藤周作さんの原作という、
しっかりした土台があるので、
物語は、スコセッシ版とほぼ同じ。
ラストのニュアンスが、
少し違うけれど。


ただやはり、日本人同士、似た感覚のせいか、
私が小説の中で、一番印象に残った部分が、
スコセッシ版より、
よりクローズアップされて、
描かれているような気がした。


それから、裏切者の象徴でもある、キチジロー。
宗教と無縁の私だから、
感じるんだろうけど、
キチジローが、
何度も、キリストが刻まれた石板を踏む、
いわゆる「踏絵」をしてしまう気持ち、
分かるなぁ、と思って。


私は、意思が弱い。
弱すぎるくらい弱い。
あんな拷問、耐えられない。
あんな事に耐えてまで、
何かに心酔する事など、今までも、今後の人生でも多分ない。
だから、きっと踏む。


遠藤周作さんが言いたい事、迷っておられた事は、
そこなのではないか、と思う。


フェレイラ神父を演じていたのが、
なぜかタンバリン。
なぜ、日本人を使う(笑)。
ロドリゴもガルペも、
白人の俳優さんだというのに。


いや、考えてみれば、そう悪くはないかも。


「転んだ」神父が、
今は日本人として暮らしているという設定の中で、
日本人を使えば、
より説得力が増すのも、分からなくもない。
ここまで棄教したのだ、
完全に日本人になったのだ、と。
そこまで考えての事かどうかは、
分からないけれども。


評価 ★★★☆☆

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