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「[リミット]」 [映画]

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〔2010年/スペイン〕


ライアン・レイノルズが目を覚ました。
視界はなぜか真っ暗で、
何も見えない。
かろうじて持っていたライターをつけて、
彼は驚愕する。


彼は木製の棺桶に入れられ、
土中に埋められているのだ。
しかも、猿ぐつわをされ、手を縛られている。


意識がハッキリし、
記憶が蘇ってきた。
彼はイラクでトラック運転手をするアメリカ人で、
テロリストに襲われ、
意識を失ったのだ。


今持っているのは、
ケータイとライターとペンとナイフと酒、あとは持病の薬だけ。
各方面に電話をし、
あらゆる手を尽くして、
彼の脱出作戦が始まる・・・。





生きたまま棺桶に入れられて、
土中に埋められるという、
考えてだけで気がおかしくなりそうな状況が
90分続くという、
それだけの映画。


登場人物はライアン・レイノルズだけ。
あとはケータイでの声のみ。
回想シーンもない。


90分もそれだけで映画が作れるのかと思うけれど、
あっと言う間に観てしまう。
死の瀬戸際の状況では、
90分でも短いのだろう。


レイノルズはケータイを駆使して、
なんとか助かろうと、
家族やら、知人やら、
自分が雇われている会社やら、
FBIにまで国際電話するのだけれど、
当然、そう簡単に事は運ばない。


とにかく気になるのが、
ケータイのバッテリーと、
ライターの燃料。
ライターを付けながらケータイを使う場面など、
「ライター消しなよ」と言いたくなってしまう(笑)。


それから、
酒や薬を飲んだ時、
蓋をしないままで、
次の行動に出ようとする様子にイライラ(笑)。
私も普段はだらしない人間だけど、
こういった極限状態の時は、
そういう事がとても重要になると思うのだけれど。
って、何もそんなに真剣に観る事はないんだけどさ(笑)。


それから、
こういった映画でいつも描かれはしないけれど、
やっぱり気になるのがトイレの問題。
まぁ、状況からして、方法は一つしかないんだろうけど。


おそらくこれを観た多くの方は、
「自分だったら」と考えるに違いない。
私も色々考えながら観ていたけれど、
もし、土の重みでいよいよ棺が潰れそうになったら、
うつ伏せになるというのが、最後に出た結論。
仰向けに寝ていて、
目や鼻や口にダイレクトに土が入り込んでくるなんて、
考えただけで怖ろしい。
同じ死ぬにしても、
うつ伏せの方がまだ楽な気がするんだけど・・・
気がするだけで同じかなぁ。


評価 ★★★☆☆

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「稲村ジェーン」 [映画]

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〔1990年/日本〕


昭和40年。稲村ヶ崎。
骨董屋で働く加勢大周は、
伝説の大波「稲村ジェーン」を待っていた。


そこに、
友達の金山一彦や、
チンピラの的場浩二、
ソープ嬢の清水美砂が絡んできて・・・、
・・・というストーリー・・・だと思う(笑)。





サザンオールスターズの事は好きでも嫌いでもない。
シングル曲は知っていると思うけど、
積極的にアルバムを買ったり借りたりしたこともない。


ただ、この桑田佳祐氏が監督したという、
この映画は、ずっと前から観たくてたまらなかった。


なぜって、
誰に聞いても、
映画サイトを見ても、
大多数のかたが、大変な酷評をされていて、
そんなに凄い内容なら、
逆に観てみたい、って(笑)。


うーん・・・・・・
確かに、何が言いたいのか、
さっぱり分からなかったというのが、
正直な感想。
ジャンルさえ、よく分からない。
リアルなドラマなのか、
ファンタジーなのか。


サーファーのお話とも言えない。
なにせ、
登場人物たちが、サーフィンをする場面は一度もない。
伝説の波と言われる「稲村ジェーン」が見られるわけでもない。


世間の評価と私の評価が、
必ずしも一致するわけじゃないし、
合わせるつもりもないけれど、
これは酷評したくなる人の気持ちも分かる。


退屈な映画を観た時、
私の中で、それを表現するのに、
「味の無い食べ物を延々と食べさせられている感じ」というのが、
一番近いイメージなのだけれど、
この映画はまさしくそれ。
ただ、一度見始めた映画を途中でやめるのは、
なるべくしたくないので、
とりあえず、エンディングまで頑張って食べた(笑)。


多くのかたが書かれているけれど、
桑田氏の立派なところは、
これに懲りて、2作目を作らなかった事。
人間、諦めてはいけないとの言葉もあるけれど、
諦めが肝心、という言葉もある。
苦手と気付いた事を、
無理に続ける必要はない。


評価 ★★☆☆☆

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「母を恋はずや」 [映画]

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〔1934年/日本〕


父と母、そして2人の小学生の息子が
裕福で、幸せに暮らす家庭。


しかし、ある日、学校にいた息子たちに報せが来る。
「父が急病で倒れたから、早く家に帰りなさい」と。
手を取り合って、家路を急ぐ兄弟。


父が亡くなり、まだ悲しみも癒えぬ中、
家にやって来た小父さんが、
母にそっとお願い事をした。
「上の男の子も、自分の子供だと思って育ててやって下さい」、と。
そう、長男は母の子ではなく、
先妻の子なのだ。
母は、深くうなずく。
「もちろんです」と。


月日は流れたある日、
長男は母と血のつながりがない事を知って、
母を責めてしまう。
丁度その時、家にやって来た小父さんが、
長男を諌め、
納得した長男は、母に謝る。


幸せな日々が続いていたが、
長男は、家の家計が逼迫している事を、
次男から聞かされる。
母はどんな時も、
長男を立て、弟には厳しい。
それは自分に気を使っているからだと怒った彼は、
家を飛び出し、酒場の女の家に転がり込む・・・。





小津安二郎監督のサイレント映画。


小津監督の作品の中では、
世間の評価はそれほど高くないようだけれど、
私はとても面白いと思ったし、
それに、切なくてたまらなかった。


先妻の子と、自分の生んだ子を育てる母。
自分では分け隔てなくしているつもりでいても、
無意識に先妻の子に遠慮が出てしまう。


兄弟が喧嘩をしても、
兄の方を庇ってしまうし、
兄には新しいコートを買ってやっても、
弟はお古で十分と言う。


それは、逆差別とも言っていい状態で、
兄にはそれが辛くてたまらない。
弟は弟で、事情を知らないせいで、
「僕ばかりが叱られる」と言う。


3人の気持ちが分かりすぎるくらい分かるから辛い。
世の中には、継子いじめをする母もいるのだから、
それを思えば長男は幸せなはずなのに、
優しくされれば、それはそれで不満が出てしまう。
人間とはおかしなものだ。


母の気持ちが悲しくて。
彼女は一所懸命だ。
どこから見ても、いいお母さん。
けれど、長男に責められて泣いている。
人間を一人育てるのって、大変な事だ。


残念な事にこの映画は、
最初と最後の部分が欠落している。
出だしと終わりは、
粗筋が画面に出て、それを読む。


最初の、父が生きている頃の家族団欒の場面や、
最後の、長男が母と和解する場面が観られないのが、
本当に悔しい。
もっともっと感情移入できたでしょうに。


評価 ★★★★☆

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「虹をわたって」 [映画]

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〔1972年/日本〕


横浜の汚れた運河に浮かぶ船・船。
その中の一つに、水上ホテル「レンゲ荘」がある。
そこで暮らす9人の水上生活者たち。


そんな「レンゲ荘」に、
可憐な女の子・マリ(天地真理)がやって来る。
船主のおきんはマリを追い返そうとするが、
家出してきたという彼女は、
手持ちの金が少ないので、
ここに泊めてほしいと言う。


可愛いマリを見て、
男たちは大騒ぎ。
マリは、そんな彼らと
楽しく過ごしながら、
船員たちに弁当を売る仕事を始める。


そんなある日、スポーツカーに乗ったワイルドな青年(萩原健一)が、
マリを見て驚く。
どうやら知り合いらしい。
「家に帰れ。みんな心配している」と言う。
マリは金持ちのお嬢様のようだ。


当然、断り、水上生活を続けるマリ。
するとそこに、
ヨットに乗った美しい青年(沢田研二)がやって来て・・・。





70年代、
絶大な人気を誇っていたという、
女性アイドル、天地真理さん。
これは彼女の映画デビュー作だそうだ。


家出してきて、
水上生活をする男たちと、
生活を共にする真理さん。


どうやら、彼女のニックネームの
「白雪姫と7人の小人」をモチーフに、
話しを膨らませたかったらしいけど、
有り得ないでしょ。
危ないよ(笑)。


家出した理由は、
父の後妻が気に入らなかったらしい。
やっぱり白雪姫(笑)。


トップアイドルらしく、
彼女を支える俳優陣が凄い。


萩原健一に沢田研二に岸部シロー。
彼女の父は有島一郎、
継母は日色ともゑ、
ヤクザの親分は財津一郎、
一緒に働く左時枝。


アイドルらしからぬ場面もある。
マリの可愛さに目を付けたヤクザが、
彼女をさらって、売り飛ばすという。


売り飛ばすっていうのが、
なんだか生々しくて。
しかも、売り飛ばす先は、
香港か台湾て、どんなイメージなんだ。
今、そんな事言ったら、怒られそうだわ(笑)。


本当に、どうでもいいお話だったけど、
(ごめんなさい)
一度観てみたかった作品だから、
そういう意味では満足。


評価 ★★★☆☆

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「番頭はんと丁稚どん」 [映画]

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〔1960年/日本〕


頭は多少ゆっくりだが、
心優しい少年・崑太(大村崑)は、
親兄弟と暮らす貧しい田舎の家から、
大阪は道修町の薬問屋「七ふく堂」へ丁稚奉公に出る。


「七ふく堂」の習わしで、“崑松”と名付けられた彼は、
丁稚の仕事を仕込まれる。
慣れない生活で失敗も多いが、
次第に丁稚らしく成長してゆく。


そんな中、学業の為「七ふく堂」を出ていた次女・かな子(九條映子)が、
卒業して戻ってくる。
かな子を早く結婚させたいと、
見合いの話を勧めるご隠居はん(浪花千栄子)だが、
当の彼女は遊びに夢中。
悪い虫が付いてはいけぬと、
彼女が遊びに行くたびに、
大学出のインテリ小番頭・清七(菅佐原英一)を監視役に付ける始末。


そんなかな子に、
密かに思いを寄せているのが、
小番頭の雁七(芦屋雁之助)。
そして、清七に思いを寄せる女中のお花。
各人の思いが入り乱れて大騒ぎ。


さらに、婿養子の旦那はんに愛人疑惑が持ち上がり、
店はさらに大混乱に・・・。




1959年に、同名のテレビ番組が大ヒットしたそうで、
これは、その映画化という事だ。


私は大阪の商家のお話が大好きだし、
その流れで花登筐さんにもとても興味があるので、
花登さんが脚本を書いたというこの映画も、
ずっと観たいと思ってきた。
願いが叶って嬉しい。


内容は、コテコテのコメディ。
劇場内は笑いが絶えない。


私が一番可笑しかったのは、
大村崑さん演じる崑松が、
同時に3人の人から手紙を預かって頭が混乱し、
めちゃくちゃな相手にそれを渡してしまうというエピソード。


コメディではよくある手法と言えばそれまでだけど、
演じる大村さんがとにかく可愛くてコミカルで、
クスクス笑わずにはいられない。


大村さんは、テレビでも、
こんな風に崑松を演じていたのだろうか。
そりゃあ、視聴率も上がるはずだわと、
妙に納得(笑)。
私もリアルタイムで、
番組が観たかったなぁ。


評価 ★★★☆☆

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