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「トゥルーマン・ショー」 [映画]

trumanshow.jpg
〔1998年/アメリカ〕


小さな離島の保険会社に勤務する
トゥルーマン・バーバンク(ジム・キャリー)の一日は、
いつも平穏に始まる。


隣人に挨拶し、出勤し、
親友と語り合い、妻との仲も良好。
全てが平凡で、特にトラブルもない。


彼は幼い頃、海の事故で父親を亡くしており、水恐怖症。
そのせいで、島から外に出た事がなかったが、
いつかフィジーに行ってみたいという夢を持っていた。
また、大学時代に好きだったローレン(ナターシャ・マケルホーン)を
忘れられずにいた。


しかし、トゥルーマンは知らずにいた。
彼の人生は生まれた時からテレビ中継されて事を。
周囲の人間は全員「仕込み」で、
島のあらゆる場所に仕掛けられた、5000個のカメラが、
いつも彼の姿を追っているのだ。



世界中の人々は、彼の行動を一喜一憂しながら見守っており、
不都合が起こりそうになると、
周囲の誰かが辻褄を合わせる。
しかし、ある日、彼は違和感を覚える。
何かがおかしいと・・・。





「マスク」で初めてジム・キャリーを観た時の驚きは忘れない。
ハンサムで内気な青年なのに、
マスクを被った途端、
まるで別人のようになる、あの動き。
CGのせいもあるのだろうが、
凄い人がいると感心したものだ。


彼の作品を、そう沢山観ているわけではないけれど、
この映画も彼の良い部分が生かされている気がする。
善良そうな一市民だけど、
何か、人には無いものを秘めている、
そんな不思議な感じ。


自分の生活を24時間テレビ中継されるって、
考えただけで恐ろしい(笑)。
お風呂や、
お手洗いや、
ベッドは映らないとは思うけれど、
人が隠したい場所は、そこだけではないものね(笑)。


ただ、作られたセットの中で、
一人の人間を見守るって、そこまで面白いんだろうか。
セットはいいとしても、
周囲の人間が全員「仕込み」じゃ、
あんまり面白さを感じないと思うのだけれど。


人の人生を覗き見て面白いのは、
その人に、思いもかけないハプニングが起こって、
その事に驚いたり、笑ったり、泣いたりするからじゃないのかな。
例えば、試験の合否や、
恋愛の成就・不成立なんか、
作り物でない所に醍醐味があるわけで。
すべてが計算しつくされて、決められているなら、
観ても仕方がない。


トゥルーマンが違和感に気付いて、
それを打ち破りたいと考え始めた時は、
本気で応援したくなった。


話そのものは面白く、先の展開が気になり、
飽きずに観られる。


評価 ★★★☆☆

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「野獣暁に死す」 [映画]

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〔1968年/イタリア〕


妻を殺された上に、
泥棒の濡れ衣を着せられたジョー・カイオワ(モンゴメリー・フォード)は、
服役中から、
憎い相手フェゴー(仲代達矢)に復讐する事だけを考えて生きてきた。


フェゴーは多数の手下を従えた、
西部でも名高い悪党で、
一人で立ち向かうのは難しい。


出所後、彼は金で4人の腕利きガンマンを雇う。
5人の男たちは、
フェゴーを求めて荒野を出発、
ついに、一味を発見し、手下数人を倒す。


怒ったフェゴーは、カイオワを捕らえ、
拷問するが、危機一髪仲間に助けられる。


その後、カイオワは、フェゴーを倒すある作戦を打ち出し、
復讐の時を狙う・・・。





マカロニウエスタンだというのに、
悪党のボスを仲代達矢が演じているという、
不思議な映画(笑)。


劇中、仲代が日本人だという説明はないし、
誰もその事には触れない。
何事もないように、普通に存在する。
一度、モンゴメリー・フォードの、
「フェゴー一味は、インディアンとの混血が多い」というセリフがあり、
だから、仲代も、そういった設定なのかもしれない。


その仲代の眼力が凄い(笑)。
あの、でかいギョロギョロした瞳で、
カッと睨まれると、
他の白人俳優に混じっても、遜色ない存在感(笑)。
こんな風に、日本人が活躍している映画を観ると、
いつもなんだか嬉しくなる。


フォードが集めた4人の男たちというのが、
1人を除いてとってもハンサムで、
(その1人もクマさんみたいなイメージで悪くはない)
5人が馬に乗って佇む様子は、
5銃士といった風情で素敵。


できれば仲代は、悪役ではなく、
この5人の中の1人だったらもっといいのになぁ、と思う。


フォードが、
「(敵を)追うより、追われる方がいい。
 戦う場所に誘導できるから」みたいなセリフがあって、
なるほどと思う。
「追われる」って、マイナスのイメージしかなかったけれど、
確かにそれも一理ある。
そして、その言葉通り、
フォードと仲代は対峙する。


評価 ★★★☆☆

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「映画に愛をこめて アメリカの夜」 [映画]

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〔1973年/フランス〕


ニースのオープンセットで撮影中の映画、
「パメラを紹介します」。


『婚約者・パメラを実家に連れ帰った青年だが、
 父親とパメラが愛し合うようになる』という悲劇的内容を、
俳優たちが演じている。


その日の撮影が終わると、
俳優たちは、素の自分に戻る。
皆、それぞれ問題を抱えているし、
喜びも悩みもある。


映画は、様々な出来事で中断し、
そしてまた、続けられる・・・。





ここでストーリーを詳しく書いても仕方がない。
映画の中で映画を撮る、
監督はフランソワ・トリュフォー自身が演じているという、
大変に面白く、
興味深い内容。


冒頭から、
なるほど、映画ってこうやって作られているんだと惹きつけられ、
巻き戻して観てしまう。
街頭のちょっとした場面でも、
通行人、バス、新聞売りなど、
すべてのカメラに映る人や物が綿密に計算された動きで、
1秒の遅れも許されない。


俳優たちの精神状態も、
撮影に大きく影響するから大変だ。
パメラを演じるジャクリーン・ビセットは、
神経衰弱を克服したばかりで、
到着が遅れている。


アルコール依存気味の姑役の女優はセリフが覚えられず、
壁に紙を貼る。
しかし、何度も何度も、同じ場所で失敗する。
なぜ出来ないのかと、
こちらがヤキモキするような箇所で引っ掛かる。


過去、恋人同士だった中年の俳優たちは、
再会を抱き合って喜ぶが、心中は複雑。
秘書役の女優は妊娠しており、
主役の俳優は、スクリプトの女の子と恋仲だが、
彼女がスタントマンといい仲になってしまい、
精神が不安定・・・・。


他にも書ききれないくらいのエピソードが満載で、
撮影現場って、おそらく本当にこんななんだろうなと思わされて、
映画作りの大変さを思う。
監督も大変だし、演じるほうも大変だ。
私生活を辛さを隠し、
カメラの前に立たなくてはならない。


現場の隅っこで、
いつもヒステリックに編み物をしている中年女性がいるのが可笑しい。
彼女はスタッフの妻で、
乱れた映画界の内情が不安で、
夫を見張っているのだ。
俳優同士が関係したという噂を聞いて、
彼女のヒステリーは爆発する。
「やっぱりこの業界は、不潔な所なのだ」と。


車の運転シーンの撮影も面白かった。
普段、映画でよく観る光景だけれど、
前から撮影する時と、
後ろから撮影する時とでは、全然方法が違うし、
崖から墜落する場面の撮影も面白い。


映画作りの裏側を思い切り堪能できる。
これから、映画を観る目が変わりそう。


評価 ★★★★☆

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「砂漠は生きている」 [映画]

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〔1953年/アメリカ〕


ディズニーが制作したという、
ドキュメンタリー映画という事なのだけれど、


なんて面白いんだろう。
全編、動物や植物の動きにピッタリとマッチする
音楽が付けられていて、
まるで自然がショーを演じているみたい。


まだ自然保護といった概念が無かった時代の映像のせいか、
まったく呑気に観る事ができる。
「この種は、絶滅の危機にある」みたいなナレーションは、
一つも無い。


「砂漠」と聞いて、
私の頭の中には、
360度見渡す限り、砂しかないような場所が浮かんでいたのだけれど、
これはアメリカ西部の砂漠を撮影したもので、
西部劇の舞台になるような場所を想像した方が早かった。


様々な動物がいる。
ネズミもガマガエルもスカンクも鳥も。
蛇やサソリやタランチュラも。
それら動物たちの、
弱肉強食の世界が撮られているのだけれど、
弱いものが必ずしも負けるとは限らず、
時に撃退したり、
時に戦ったり、
自然の面白さを堪能できる。


動物が主な映像だけれど、
終わり近くになると、
大雨が原因で起こる、
大洪水が見られ、
その迫力に圧倒される。


そして洪水が去ったあと、
チャンスとばかりに芽を出し、
咲き乱れる花たちの美しさったら。


そして、その植物を食料とする小動物がいて、
自然は回ってゆく。


ラスト、
「こうして砂漠は永遠に生き続けてゆくのです」みたいな
ナレーションがつくのだけれど、
そう聞くと、
「もう、自然を、“永遠に大丈夫”と思う事はないんだろうなぁ」と、
そんな風に考えてしまう自分が、
ちょっと悲しかった。


評価 ★★★★☆

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「ガンマン無頼」 [映画]

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〔1966年/イタリア〕


テキサスの小さな町の保安官・フランコ・ネロ。
彼の銃の名手で、
その腕に敵う者はいなかった。


そんな彼は、幼い頃、父親を殺し、
今はメキシコで暮らしているホセ・スアレスを
探して旅立つ事になる。


いよいよ出発という時、
弟・ジムコレ・キトッシュが「自分も行く」と言い出した。
まだ年若いキトッシュを止めたネロだったが、
「俺だって父親の仇を討ちたい」という弟の言葉に、
一緒に行く事を決める。


メキシコに入り、
ネロとキトッシュは、スアレスの居場所を人々に尋ねるが、
皆、口をつぐんでしまう。
スアレスは、その辺一帯を支配する首領になっていたのだ。


様々な妨害に遭いながらも、
やっとスアレスと対面できたネロ。
ところが、いざという時、
彼はスアレスから、ある重大な秘密を聞く。
スアレスを殺す事が憚られるような秘密を。


ネロとキトッシュはどうなるのか・・・。





なんと言えばいいのか、
マカロニウエスタンの雛形のような映画(笑)。
つまらなくもない代わりに、ひねりもない、
王道のような作品。


悪の限りを尽くすホセ・スアレスが、
自分の秘密をフランコ・ネロに話す時、
一瞬、人間らしい顔を見せる、
そこが好き。


物語としてはよくある展開だけれど、
どこの国でも、
人の感情は同じなのだと、
あらためて思い知る。


それにしても、まぁ。
とにかくよく人が殺し合うわ。
なーんにもしていないのに、
酒場に入っただけで争いになって、
銃の撃ち合い。


マカロニウエスタンだから当たり前なんだけど、
セリフは全部イタリア語。
「テキサスに帰んな」とか、
「ここはメキシコだぜ」とかいうセリフを聞いていても、
「そこを真っ直ぐ行っても、
ヨーロッパのどこかの国との国境だよ」と言いたくなる自分が、
なんだか可笑しかった。


評価 ★★★☆☆

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